
「また明日も仕事か…」と、出勤前から心臓がバクバクする。
「ミスしたらどうしよう」と、業務中に常に肩に力が入っている。
「周りにどう思われているんだろう」と、人の目が気になって疲れてしまう。
真面目で責任感が強いあなただからこそ、仕事で毎日続く緊張感に悩んでいるのではないでしょうか。その緊張は、心身をすり減らし、仕事のパフォーマンスを低下させる原因にもなりかねません。
しかし、その辛い状態は、正しい知識と対処法で必ず和らげることができます。
この記事では、あなたが抱える「仕事での毎日の緊張」を解消するために、以下の内容を分かりやすく解説します。
- あなたの緊張レベルがわかる「過緊張セルフチェック」
- 職場で今すぐできる緊張をほぐす方法
- 緊張の根本的な原因と、緊張しにくくなるための習慣
- どうしても辛い時の具体的な対処法
この記事を読めば、ガチガチに固まった心と体を解き放ち、もっと楽な気持ちで仕事に取り組むヒントが見つかるはずです。もう一人で抱え込まず、一緒に解決策を探していきましょう。

もしかして「過緊張」?簡単セルフチェック

毎日続く緊張は、もしかしたら「過緊張」の状態かもしれません。過緊張とは、無意識のうちに心と体に力が入り続け、自分ではうまくリラックスできなくなっている状態のことです。
まずは、ご自身の状態を客観的に把握するために、以下の項目にどれくらい当てはまるかチェックしてみましょう。
身体に現れるサイン
- 常に肩や首がこっている
- 寝ても疲れが取れない、朝から疲労感がある
- 仕事中に動悸や息苦しさを感じることがある
- 頭痛やめまい、腹痛が起きやすい
- 寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める
- 歯の食いしばりや歯ぎしりをしている自覚がある
心に現れるサイン
- 小さなミスが許せず、自分を責めてしまう
- 常に仕事のことが頭から離れない
- 理由もなく不安になったり、イライラしたりする
- 集中力が続かず、注意散漫になりやすい
- 何事もネガティブに考えてしまう
行動に現れるサイン
- 仕事に行く前になると、気分が落ち込んだり体調が悪くなったりする
- 人との会話や電話が億劫に感じる
- 完璧に準備しないと行動に移せない
- リラックスしようとしても、かえって落ち着かなくなる
もし、これらの項目に複数当てはまるなら、あなたは過緊張の状態にある可能性が高いです。しかし、心配しすぎる必要はありません。これから紹介する方法で、少しずつ緊張をコントロールできるようになります。
今すぐできる!緊張をほぐす方法5選

「今、この瞬間の緊張をどうにかしたい!」そんな時に、職場のデスクでもこっそり試せる即効性のある対処法をご紹介します。大切なのは、緊張している自分に気づき、意識を別の場所に向けることです。
深呼吸で自律神経を整える腹式呼吸
緊張すると呼吸は浅く、速くなりがちです。深い呼吸は、心身をリラックスモードに切り替える副交感神経を優位にし、乱れがちな自律神経を整える効果があります。
- 椅子に深く座り、背筋を軽く伸ばします。
- お腹に手を当て、すべての息をゆっくりと口から吐き切ります。
- お腹が膨らむのを感じながら、3〜4秒かけて鼻からゆっくり息を吸い込みます。
- お腹をへこませながら、吸う時の倍の時間(6〜8秒)をかけて、口からゆっくりと息を吐き出します。
- この呼吸を3〜5回繰り返します。
ポイントは「吐く息」を長く意識することです。心臓のバクバクが少しずつ落ち着いてくるのを感じられるでしょう。
手のひらのツボ「労宮」を押す
手のひらの中心にある「労宮(ろうきゅう)」は、心の緊張や不安を和らげる効果があると言われるツボです。
- 手を軽く握ったとき、中指と薬指の先端が当たるあたりが労宮です。
- 反対側の手の親指で、少し痛みを感じるくらいの強さで「気持ちいい」と感じるまで5秒ほどゆっくり押します。
- ゆっくりと力を抜き、数回繰り返します。両方の手を交互に行いましょう。
会議前やプレゼンの直前など、手軽にできるのでおすすめです。
肩や首の簡単なストレッチ
緊張すると、無意識に肩や首に力が入ってガチガチに固まってしまいます。簡単なストレッチで血行を促進し、体のこわばりをほぐしましょう。
- 肩の上げ下げ
両肩を耳に近づけるように思い切りすくめ、5秒キープした後にストンと力を抜きます。 - 首回し
ゆっくりと首を前後左右に倒したり、大きく回したりします。 - 背伸び
両手を組んで、天井に向かってぐーっと伸びをします。
周囲に人がいても気づかれにくい動きなので、デスクワークの合間にぜひ取り入れてみてください。
思考をリセットする漸進的筋弛緩法
漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)とは、体の各部分に意図的に力を入れてから一気に抜くことで、心身のリラックス状態を深める方法です。
- 椅子に座ったまま、両手に力を入れて拳を固く握りしめます。10秒ほど力を入れ続けます。
- その後、一気に力を抜いて、腕や手がだらーんとなる感覚を15〜20秒味わいます。
- 肩や顔、足など、他の部位でも同様に行います。
「力を入れる→抜く」という感覚に集中することで、頭の中をぐるぐる巡る不安な思考を一時的にリセットする効果も期待できます。
緊張を和らげるアイテムの活用
自分の好きな香りや飲み物も、緊張を和らげる強い味方になります。
- アロマオイル
ラベンダーやカモミール、ベルガモットなどの香りにはリラックス効果があります。ハンカチに1滴垂らして持ち歩き、緊張した時にそっと香りを嗅いでみましょう。 - ハーブティー
カモミールティーやペパーミントティーなど、カフェインの入っていない温かい飲み物は、心と体を内側から温め、ほっと一息つかせてくれます。 - お気に入りのグッズ
手触りの良いハンドクリームや、好きなキャラクターのキーホルダーなど、自分だけの「お守り」を持つのも効果的です。
仕事で毎日緊張する根本的な原因

即効性のある対処法と合わせて、なぜ自分が毎日緊張してしまうのか、その根本的な原因を知ることも大切です。原因が分かれば、より効果的な対策を立てることができます。
完璧主義とミスへの過度な恐怖
「絶対に失敗してはいけない」「100点満点の成果を出さなければ」という完璧主義な考え方は、常に自分にプレッシャーをかけ、緊張状態を生み出します。小さなミスも許せないという思いが、かえって視野を狭くし、さらなる緊張を招く悪循環に陥りがちです。
人間関係と周囲からの評価への不安
「上司や同僚にどう思われているだろうか」「無能だと思われたくない」など、他者からの評価を過度に気にしてしまうことも、緊張の大きな原因です。相手の期待に応えようとするあまり、本来の自分らしさを出せずに疲弊してしまいます。
責任感の強さと過大なプレッシャー
責任感が強いことは長所ですが、それが「すべて自分が背負わなければ」という過大なプレッシャーに変わると、心身に大きな負担がかかります。自分のキャパシティを超えた仕事量や責任を抱え込み、常に緊張と隣り合わせの状態になってしまうのです。
自律神経の乱れと生活習慣
私たちの心身の状態は、自律神経によってコントロールされています。自律神経とは、活動モードの「交感神経」とリラックスモードの「副交感神経」の2つから成り、無意識に体の機能を調整しています。
睡眠不足、不規則な食事、運動不足といった生活習慣の乱れは、この自律神経のバランスを崩す大きな原因です。自律神経が乱れると、リラックスすべき場面でも交感神経が優位になり、常に緊張や興奮状態が続いてしまうのです。

緊張しないための習慣と考え方

日々の緊張を和らげ、プレッシャーに強い心としなやかな体を作るためには、毎日の少しずつの積み重ねが重要です。ここでは、緊張しにくい自分になるための習慣と考え方をご紹介します。
「完璧」ではなく「完了」を目指す
仕事のゴールを「完璧な成果物」から「まずは終わらせること(完了)」に切り替えてみましょう。 最初から100点を目指すのではなく、「まずは60点でいいから提出してみよう」「ドラフトとして相談してみよう」と考えることで、行動へのハードルがぐっと下がります。
仕事のタスクを細分化し準備する
「大きなプロジェクト」といった漠然としたタスクは、不安や緊張を増幅させます。「資料Aを作成する」「Bさんにメールで確認する」といった具体的な小さなタスクに分解してみましょう。一つひとつ着実にこなしていくことで、達成感が得られ、自信につながります。また、事前の準備をしっかり行うことで、「自分はやるべきことをやった」という安心感が緊張を和らげてくれます。
適度な運動でストレスを解消する
ウォーキングやジョギング、ヨガなどの有酸素運動は、ストレスホルモンを減少させ、幸福感をもたらすセロトニンを分泌させる効果があります。週に2〜3回、30分程度の運動を習慣にすることで、心身のリフレッシュになり、緊張が抜けやすい体質に変わっていきます。
質の高い睡眠で心身を回復させる
睡眠は、脳と体を休息させ、自律神経のバランスを整えるための最も重要な時間です。毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きることを心がけ、寝る前のスマホやパソコン操作は控えましょう。質の高い睡眠を確保することで、翌日のストレスへの耐性が高まります。
緊張で仕事ができないと感じた時の対処法

セルフケアを試しても緊張が改善せず、「もう仕事が手につかない」「会社に行くのが限界だ」と感じてしまったら、無理せず次のステップに進む勇気も必要です。
一人で抱え込まず上司や同僚に相談する
「こんなことで悩んでいるのは自分だけだ」と思い込んでいませんか? あなたの状況を信頼できる上司や同僚に話してみるだけで、心が軽くなることがあります。 具体的な解決策が見つからなくても、「誰かが自分の状況を理解してくれている」という事実が、大きな支えになります。業務量の調整や役割分担の見直しにつながる可能性もあります。
思い切って休憩する・休暇を取得する
心身が限界に近いと感じたら、思い切って休むことが最善の策です。半日でも有給休暇を取得して、仕事から完全に離れる時間を作りましょう。休むことに罪悪感を覚える必要は全くありません。回復のための積極的な休息は、長期的に見てあなたと会社の双方にとってプラスになります。
異動や転職で環境を変える選択肢
もし、現在の職場環境や仕事内容そのものが緊張の根本原因であるならば、環境を変えることも有効な選択肢です。部署の異動を願い出たり、思い切って転職活動を始めたりすることで、新たな道が開けるかもしれません。今の場所で耐え続けることだけが正解ではありません。
専門家への相談を検討する目安

セルフケアで改善が見られない場合や、症状が深刻な場合は、専門家の力を借りることを検討しましょう。専門家への相談は、決して特別なことではありません。
日常生活に支障が出ている
「朝、ベッドから起き上がれない」「食事が喉を通らない」「趣味を楽しめなくなった」など、仕事以外の日常生活にも影響が出ている場合は、専門家への相談を強く推奨します。
動悸やめまい等の身体症状が続く
緊張による動悸、めまい、過呼吸、吐き気といった身体症状が頻繁に起こる、または長く続く場合も、医療機関を受診するサインです。体のサインを無視せず、一度専門医に診てもらいましょう。
相談できる主な診療科とカウンセリング
心身の不調で相談できる場所には、以下のようなところがあります。
- 心療内科
ストレスが原因で体に症状(腹痛、頭痛、動悸など)が現れている場合に適しています。 - 精神科
不安、抑うつ、不眠など、心の症状が中心の場合に適しています。 - カウンセリング
公認心理師や臨床心理士などのカウンセラーが、対話を通じて悩みの整理や考え方の癖の修正などをサポートしてくれます。
どこに行けばよいか迷う場合は、まずはかかりつけの内科医に相談したり、会社の産業医や健康相談窓口を利用したりするのも一つの方法です。
まとめ

仕事で毎日緊張してしまうのは、あなたが真面目で、一生懸命だからこその悩みです。その辛い気持ちを一人で抱え込む必要はありません。
この記事で紹介した内容を、最後にもう一度振り返ってみましょう。
- まずは自分の状態を知る
「過緊張セルフチェック」で心と体のサインに気づく。 - 今すぐできる対処法を試す
深呼吸やツボ押し、ストレッチで、その場の緊張を和らげる。 - 緊張しにくい習慣を身につける
「完璧より完了」を目指し、生活習慣を整えてストレスに強い心身を作る。 - 無理だと思ったら休む・相談する
一人で抱え込まず、上司や同僚、専門家を頼る勇気を持つ。
まずは、一番取り入れやすそうな「腹式呼吸」から試してみませんか? 小さな一歩が、あなたの毎日を少しずつ楽にしてくれるはずです。
あなたの緊張が和らぎ、自分らしく仕事に取り組める日が来ることを心から応援しています。
お仕事探しなら、株式会社コムズR&D!
埼玉県熊谷市を中心に、地域に根ざした人材サービスを提供する当社では、皆さま一人ひとりの働き方に寄り添い、安心して長く活躍できる職場探しをサポートしています。
派遣が初めての方も、キャリアアップを目指す方も、ぜひお気軽にご相談ください。
地元企業との強いネットワークと、きめ細やかなフォロー体制で、あなたの「働きたい」を全力で応援します。


