
結婚が決まり、幸せな気持ちでいっぱいの一方で、「職場への結婚報告、どうしよう…」と悩んでいませんか?
「いつ、誰に、どんな順番で伝えればいいの?」「失礼のないように、円満に報告を済ませたい」
社会人として、今後の人間関係や仕事に影響が出ないように報告するのは、とても大切なことです。特に初めての経験だと、不安に感じるのは当然のことです。
この記事では、そんなあなたの悩みを解決するために、職場の結婚報告に関するマナーを徹底解説します。タイミングや順番、伝えるべき内容から、相手別の例文、ケースごとの注意点まで、この記事を読めばすべて分かります。

職場の結婚報告はいつ?最適なタイミング

職場の結婚報告で最も重要なのが「タイミング」です。報告が早すぎても、遅すぎても、周囲に迷惑をかけてしまう可能性があります。まずは、基本的な報告のタイミングを理解しましょう。
基本は結婚式の3ヶ月前が目安
結婚式の招待状を発送する時期でもある、式の3ヶ月前が報告の一般的な目安です。なぜなら、上司があなたの結婚式への出席や、新婚旅行に伴う長期休暇の調整、業務の引き継ぎなどを検討するのに十分な時間が必要だからです。
特に、結婚式の主賓スピーチを上司にお願いしたい場合は、遅くとも3ヶ月前、できればそれより早く打診するのがマナーです。余裕を持った報告が、円満な職場関係を築く第一歩となります。
入籍のみで式なしの場合の報告時期
結婚式を挙げない、いわゆる「ナシ婚」の場合は、入籍予定日の1ヶ月前を目安に報告するのがよいでしょう。
結婚式がないと報告のきっかけを掴みづらいかもしれませんが、姓の変更や社会保険、扶養手当などの社内手続きには時間がかかります。総務や人事担当者がスムーズに手続きを進められるよう、各種手続きに必要な期間を考慮して報告することが大切です。
報告が早すぎ・遅すぎることのリスク
報告のタイミングを間違えると、思わぬトラブルにつながることもあります。
- 報告が早すぎるリスク
結婚が決まって嬉しい気持ちからすぐに報告したくなりますが、結婚式の日程や入籍日などが確定していない段階での報告は避けましょう。情報が変更になった際に、かえって職場を混乱させてしまう可能性があります。 - 報告が遅すぎるリスク
報告が遅れると、業務の引き継ぎが間に合わなかったり、希望の時期に休暇が取れなかったりする可能性があります。何より、「なぜもっと早く言ってくれなかったのか」と、社会人としての常識を疑われ、信頼を損なうことにもなりかねません。
会社で報告する順番と相手

結婚報告は、伝える「順番」も非常に重要です。順番を間違えると、人間関係に思わぬヒビが入ってしまうことも。必ず以下の順番を守り、慎重に進めましょう。
1. 直属の上司
最初に報告すべき相手は、必ず直属の上司です。他の誰よりも先に、あなた自身の口から伝えるのが鉄則です。
上司は、あなたの業務内容を最も把握している存在です。今後の業務調整や人員配置、他部署への報告のタイミングなど、相談すべきことがたくさんあります。まずは上司に報告し、その後の動きについて指示を仰ぎましょう。派遣社員の場合、まずは派遣会社の担当者、続いて派遣先の上司という順番になります。
2. 部門長や役員
直属の上司への報告が終わったら、次にその上の役職者(部門長や役員など)へ報告します。ただし、自分で判断して報告に行くのではなく、必ず直属の上司に「どなたまで報告すべきでしょうか?」と相談しましょう。
場合によっては、直属の上司から伝えてくれたり、報告の場に同席してくれたりすることもあります。
3. 先輩・同僚
上司への報告が済み、報告の許可が出たら、次は先輩や同僚に伝えます。特に、業務で関わりの深い人やチームメンバーには、直接自分の口から伝えるのが丁寧です。
「〇〇さんにはお世話になっているので、ご報告です」と一言添えるだけで、相手への配慮が伝わります。
4. 他部署の関係者
業務上、頻繁にやり取りをする他部署の人がいる場合は、その方々へも報告が必要です。この場合も、上司に相談し、どのタイミングで誰に伝えるかを決めるとスムーズです。
特に、結婚によって姓が変わる場合は、早めに伝えておくと、請求書や契約書などのやり取りで混乱を避けることができます。
上司・会社へ伝えるべき必須項目リスト

上司に報告する際は、ただ「結婚します」と伝えるだけでは不十分です。今後の業務に関わる重要な情報を、漏れなく伝えましょう。事前に以下の項目を整理しておくと、スムーズに報告できます。
入籍予定日と結婚式の有無
- 入籍予定日
具体的な日付を伝えます。これにより、会社側は社会保険などの手続き準備を進めることができます。 - 結婚式の有無・日程
結婚式を挙げる場合は、その日程と場所を伝えます。上司を招待する場合は、このタイミングで打診しましょう。
名字(姓)の変更の有無
- 姓が変わるかどうか
女性の場合、結婚後も旧姓のまま仕事を続ける「旧姓使用」を選択する人も増えています。姓を変更するのか、旧姓を使用するのか、自分の意思を明確に伝えましょう。 - 旧姓使用が可能か
会社によっては旧姓使用が認められていない場合もあります。事前に就業規則を確認するか、上司や人事に相談しましょう。
新婚旅行などによる休暇の希望
- 休暇取得の希望時期と期間
新婚旅行で長期休暇を取得したい場合は、希望の時期と日数を伝えて相談します。業務の繁忙期を避けるなど、職場への配慮を見せることが大切です。
今後の働き方(退職・時短勤務など)
- 結婚後の就業意思
「結婚後も、これまで通り仕事に貢献していきたい」という意思を明確に伝えましょう。上司の安心につながります。 - 働き方の変更希望
もし、時短勤務や部署異動などを希望する場合は、その旨も正直に相談します。ただし、報告の場ではまず「働き続けたい」というポジティブな意思を伝えることが先決です。

【例文集】相手・状況別の伝え方
いざ報告するとなると、どう切り出して、何を話せばいいか緊張しますよね。ここでは、相手や状況に合わせた報告の例文をご紹介します。
上司への報告例文と切り出し方(対面)
上司への報告は、必ず業務時間外や休憩中など、相手の都合が良い時間に行います。「少しよろしいでしょうか」ではなく、「〇分ほどお時間をいただけますでしょうか」と具体的に時間を伝えると、相手も時間を確保しやすくなります。
【切り出し方】
「〇〇部長、今、5分ほどお時間をいただけますでしょうか。プライベートなことでご報告したいことがございます。」
【報告例文】
「私事で恐縮ですが、この度、結婚することになりました。
相手はかねてよりお付き合いしていた方で、〇月〇日に入籍する予定です。
結婚式は〇月頃を予定しており、もしよろしければ、〇〇部長にもご出席いただけたらと思っております。
また、結婚後も仕事はこれまで通り続け、会社に貢献していきたいと考えております。
名字は〇〇に変わりますが、業務に支障が出ないよう努めますので、今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。
つきましては、新婚旅行で〇月頃に〇日間ほどお休みをいただきたく、ご相談させていただけますでしょうか。」
同僚・先輩への報告例文(対面)
同僚や先輩には、上司への報告が終わった後に伝えます。堅苦しくなりすぎず、感謝の気持ちを伝えるのがポイントです。
【報告例文】
「〇〇さん、ちょっといいかな?プライベートな話なんだけど、今度結婚することになったんだ。
上司にはもう報告したんだけど、いつもお世話になっている〇〇さんにも伝えておきたくて。
結婚後も仕事は続けるし、名字も変わるけど、これからも変わらずよろしくね!
また、新婚旅行で〇月頃に少しお休みをもらうかもしれないから、その時は迷惑をかけるかもしれないけど、よろしくお願いします。」
上司への報告例文(メール)
テレワークが中心であったり、上司が多忙でなかなか時間が取れなかったりする場合は、まずメールで報告し、後日改めて挨拶する形でも問題ありません。
件名: 結婚のご報告【〇〇部 〇〇(自分の氏名)】
本文:
〇〇部長
お疲れ様です。
〇〇部の〇〇です。
私事で大変恐縮ですが、この度結婚することになりましたので、ご報告させていただきます。
かねてよりお付き合いしておりました方と、〇月〇日に入籍する予定です。
本来であれば直接お伝えすべきところ、メールでのご報告となり申し訳ございません。
後日改めてご挨拶に伺わせてください。
結婚後も、これまで通り業務に真摯に取り組んでまいります。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
同僚・チーム全体への報告例文(メール)
チームメンバーなど、複数人に同時に報告する場合は、簡潔なメールが適しています。
件名: 【ご報告】結婚いたしました【〇〇部 〇〇】
本文:
チームの皆様
お疲れ様です。
〇〇部の〇〇です。
私事で恐縮ですが、この度結婚いたしましたことをご報告させていただきます。
(※入籍前の場合は「〇月〇日に入籍いたします」)
結婚後も変わらず仕事に励んでまいりますので、
皆様にはご迷惑をおかけすることもあるかと存じますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
ケース別!結婚報告のポイントと注意点
結婚の形は人それぞれ。ここでは、少し特殊なケースでの報告のポイントと注意点を解説します。
入籍のみ(式なし・ナシ婚)の場合
結婚式を挙げない場合は、報告のタイミングを逃しがちです。しかし、姓の変更や社会保険などの手続きは必要なため、報告は必須です。
入籍の1ヶ月前を目安に、まずは直属の上司に報告しましょう。伝える内容は、入籍予定日、姓の変更の有無、今後の働き方などが中心になります。結婚式がない分、休暇の相談は不要なことが多いですが、もし新婚旅行を計画しているなら、その旨も伝えましょう。
社内結婚の場合
社内結婚で最も重要なのは、2人で報告の足並みをそろえることです。どちらか一方から情報が漏れると、あらぬ噂の原因になりかねません。
- 報告のタイミングと順番を2人で事前にしっかり打ち合わせる。
- それぞれの直属の上司に、可能であれば同じタイミングで報告する。
- どちらの上司から、さらにその上役へ報告するかなども相談しておく。
同じ職場で働くからこそ、周囲への丁寧な配慮が今後の2人の働きやすさにつながります。
授かり婚の場合
授かり婚の場合は、体調を最優先し、安定期に入ったらなるべく早く直属の上司に報告しましょう。
報告の際は、結婚の事実に加え、妊娠していること、出産予定日、産休・育休の取得希望などを伝えます。会社側は、あなたの体調に配慮した業務内容の調整や、長期的な人員計画を立てる必要があります。今後の働き方についてもしっかり相談し、会社の制度を確認しておくことが大切です。
結婚を機に退職する場合
結婚を機に退職を決めている場合は、会社の就業規則で定められた期間(通常は退職希望日の1〜3ヶ月前)までに、直属の上司に報告します。
報告の際は、結婚することと、結婚を機に退職したいという意思を明確に伝えます。「結婚するので辞めます」という一方的な伝え方ではなく、「大変お世話になりましたが、結婚を機に退職させていただきたく存じます」と、感謝の気持ちを添えるのが円満退職のコツです。後任への引き継ぎを責任を持って行う姿勢を見せることも忘れないでください。
結婚報告後に必要な社内手続き一覧

結婚報告を済ませたら、次は社内での手続きです。担当部署(主に人事・総務部)に確認し、漏れなく進めましょう。
姓・住所の変更届
結婚により姓や住所が変わった場合は、速やかに会社に届け出る必要があります。社員名簿や緊急連絡先などの情報を更新するために必須の手続きです。
社会保険・厚生年金の名義変更
姓が変わる場合は、健康保険証や年金手帳の名義変更が必要です。会社が手続きを行ってくれるので、担当部署の指示に従いましょう。配偶者を扶養に入れる場合も、このタイミングで申請します。
給与振込口座の名義変更
姓が変わった場合、給与が振り込まれる銀行口座の名義変更も忘れずに行いましょう。口座の名義と会社に登録している氏名が異なると、給与が正常に振り込まれないトラブルが発生する可能性があります。
慶弔見舞金の申請
多くの会社では、福利厚生の一環として「慶弔見舞金(結婚祝い金)」の制度があります。これは自己申告制がほとんどなので、制度があるかを確認し、忘れずに申請しましょう。
職場の結婚報告に関するQ&A

最後に、職場の結婚報告で多くの人が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。
Q. 報告する相手をどこまでにするか?
A. 基本的には、直属の上司と、業務で直接関わるチームメンバーや先輩・同僚までで十分です。
会社の規模や文化にもよりますが、全社員に知らせる必要はありません。どこまで報告すべきか迷った場合は、直属の上司に「同僚にはどの範囲までお伝えすればよろしいでしょうか?」と相談するのが最も確実です。
Q. 上司が多忙な場合の切り出し方は?
A. 「〇分ほどお時間をいただけますでしょうか」と具体的に時間を区切ってアポイントを取るのがおすすめです。
口頭で声をかけにくい場合は、チャットツールやメールで「ご報告したいことがございますので、〇分ほどお時間をいただけないでしょうか」と事前に連絡しておくとスムーズです。相手の都合を尊重する姿勢が大切です。
Q. 報告が恥ずかしい時の対処法は?
A. 結婚報告は、プライベートなことであると同時に、今後の業務に必要な「仕事上の報告」と割り切ってみましょう。
伝えるべき必須項目(入籍日、姓の変更、休暇の希望など)を事前にメモにまとめておくと、緊張して頭が真っ白になっても、落ち着いて話せます。結婚は喜ばしいことですので、自信を持って報告してください。
Q. 結婚指輪はいつから着けていいか?
A. 職場への報告が済んでから着けるのが最も無難です。
報告前に指輪を着けていると、同僚などが先に気づき、噂が先行してしまう可能性があります。まずは正式な手順を踏んで報告を済ませ、その後に着け始めるのがスムーズでしょう。ただし、職場の雰囲気や、業務内容によってはアクセサリー自体が禁止されている場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
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